かすみ荘 - 雑文:自転車の乗り方
[もどりゅ]

009. 【雨の日に自転車で】 (2001.10.08)

◇朝から雨が降っていた。霧雨っつーレベルのやつで、傘の横や、足元から水が降り込んで来る。とはいえ、勤め人であるかすみとしては、日々働いて糊口をしのいでいる訳で、ハメハメハ大王ならいざ知らず、雨が降ったからといって会社を休む訳にはいかないので、傘をさしつつバスの停留所に向かった。

◇かすみが歩いていく途中、自転車がかすみを抜いて行った。雨の中登校は大変だねぇ、がんばれ学生。と思ったのは、それが二人乗りだったから。さらに、前は男で、後ろが横乗りした女だったから。が、よく見ると、立派な大人の男女だった。

◇何やってるかな、朝から。これが、学生だったらがんばれ、だけど、大人。確かに道は混んでいるかも知れないけど、バスに乗るべきだと思うのだよ。遅れるのが嫌なら早起きすればいい話だし、お金の節約なら歩けばいい訳で、 何も雨の中二人乗りしなくても、と思ったのですよ、かすみは。

◇話はちょっと変わるけども、かすみが中学生の頃は、通称直結と言われた二人乗りが流行った。これをする為に、自転車の後輪の中心に棒をセットするのだけど、そこに二人めが立って乗り、運転手の肩に手を置くというスタイル。今でもよく見かけるけど、今は何て呼んでいるのか知りませぬ。

◇話を戻して。さてさて、二人は仲良くご出勤だ。もしも今日の天気が晴れていたら、爽やかカップルだったかも知れない。この朝の道が大混雑している中、周りの迷惑省みず、後ろの彼女は荷台に横乗りしているし、笑い声を上げながら走っていったし。

でもねぇ、傘はささないほうがいいと思う。

まして、二人とも傘をさすのは止めた方がいいと思う。

◇常日頃より感じていたのだけれど、晴れている日でも、かすみの最寄り駅の周りは道が狭く、自転車の通行には不便であり、時にはお年寄りが自転車に轢かれるという様な事件を目撃したりもする。単独走行でも、交通事故が発生するのだから、二人乗りなどとんでもない暴力的行為であり、喧嘩に発展する事もあるのです。

◇あの二人の良心を信じるしか無いのです。混雑した駅付近が近づいたら、せめて一つの傘は閉じてくれる様に。実は駅に向かっている訳では無いのかも知れないという可能性を信じて。(スーツだったから殆ど有り得ない可能性だけど)

◇結局のところ、二人がどうなったかはわからないが、その後の雨は強く降り続いた。恐らく二人はびしょぬれになるに違いない。これも自業自得のなせる結果なので、二人がどうなろうとかすみの感知するところでは無く、心の中でざまみろと感じるダークかすみの存在があったのでした。

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