かすみ荘 - 雑文:くさやと納豆
[もどりゅ]

038. 【くさやと納豆】 (2001.03.17)



・くさやといえば、伊豆は新島の名産品である。高級なものはトビウオを材料とするが、鯵を使用したものが多く売られている。作り方はいたって簡単。魚を腹側から開き、内臓を奇麗に取り除く。別に奇麗に取り除かなくとも大丈夫らしいが。それを乾かして干物風にし、くさや汁に一日漬けて乾かす。お終い。通のおつまみとして有名であり、実物は見た事が無いが、名前は知っている人も多い様だ。

・かすみはこのくさやが大好きなのである。さっと炙って細かくちぎり、お醤油をからめたものがあれば、ご飯が軽く2杯いける。さらに少量のご飯の上に載せ、お茶漬けにするのも乙である。くさや独特の芳香が、食欲を増進させるので、それを思い出すだけでもお腹が空いてくるのだ。現に今もくさやを食べたくなっており、仕事帰りに買って帰ろうかとも思っている。

・ところが沙羅家には、このくさやを食べるのを阻止する勢力があるのだ。AJAK協会の存在である。オールジャパンアンチくさや協会であり、名称は今、決定した。オールジャパンといっても、我が家の3人で構成されているので、名前のスケールが大きすぎるという向きもある、あるが、今決めたのでこれで良いと思う。とにかくうるさい。家に匂いが付くだの、人間の食べ物じゃないだの、基地外の食べ物だの、言いたい放題なのだ。挙げ句、焼く時の芳香を排泄物を焼いている匂いと一緒、などとほざくのである。これについてかすみは何回も聞いている、貴方は排泄物を焼いた事があるのか否か、と。その様な経験は無いというのだが、それでもそんな匂いであると主張してはばからないのだ。

・思うに、美味しくて強くなる食品として、食糧庁から推薦を受けても良いくらいのこの干物にとんでもない言いがかりを付けるのは、この干物が少々高価だからかも知れぬ。沙羅家の食糧庁は財務大臣もかねており、厚生大臣でもある為、食費をくさやに使用すると、沙羅家の財政に問題が生じるのを懸念しているのではないだろうか、そうだ、そうに違いない。

・という訳で、わざわざかすみの財産からくさや費を捻出したのであるが、見せた瞬間に母の顔が怒りを帯びたのはなぜであろうか?挙げ句、体に良い食品なら納豆があるからそれで充分だと言うのである。ちゃんちゃらおかしい話だ。何故腐った大豆食品を摂取せねばならないのだろうか?長期間履いた靴下の様な異様な臭気を放つものを、食品とする方が間違っている。

・ただし、残念ながら沙羅家で納豆を食べないのはかすみ一人であり、アンチ納豆協会を設立する事は出来ないのであった。

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