かすみ荘 - 雑文:たいむかぷせる
[もどりゅ]

060. 【たいむかぷせる】 (2001.05.07)



・タイムカプセル、というのが流行っていた時期があった。特に、21世紀に向けて、というお題目があった時にあちらこちらの学校などで埋めていたのではないかと思う。例えば、10年後の自分に向けて手紙を書く。たいがい後で見た時にがっくり来る内容だったりする。かすみの友人のAちゃんなど、筑波万博の時(だったかな)に書いた年賀状を見て固まっていた。どうやら彼女は当時応援していた西郷輝彦と結婚していなくてはならないらしい。何故西郷輝彦かというと、水戸黄門に出ていたからではないかと推測される。お子様だった彼女は、当時の西郷輝彦に夢中だったという、祖母の証言が得られたと言っていた。うーん、御三家。

・ま、そんなこんなでタイムカプセル、なのだけれど、かすみもそういう不発弾を抱えている1人なのです。高校卒業の時に、タイムカプセルをやろうと言い出したクラスメートの提案により、未来の自分にメッセージを書きました、ええ、書きましたとも。「生きてる?予定ではもう死んでるよ」と。だって当時は22歳で死ぬ予定だと思ってたから。

・それはそれとして、タイムカプセルは言い出した彼女がタイムカプセル実行委員となって、もう1人の子と一緒に内緒で埋めたらしい。担任の先生が付き添って埋めたという事なので、埋めた場所はその3人しか知らないというのでする。

・で、先頃、学校に行って来ました。結婚する友人が学校を見たいねぇ、と言うからです。私達が積み立てだけして使えなかった体育館、奇麗になった部活棟、明るくなった校舎。先生に挨拶した時、ちょっとした相談を持ち掛けられました。

「なあ、沙羅、タイムカプセルあったろ、あれなあ、出せないんだ」

・私達のタイムカプセルは、新しい体育館の下敷きになってしまっているらしい。先生は工事中、実家に帰っていて(休職して親御さんの介護をしていたらしい)タイムカプセルの事などさっぱり忘れていたというのです。ああ、埋没。

「でも業者さんは結構深く掘りますよね、ですから作業中に出たのではないでしょうか?」

「それがな、何も言われてないんだ」

・三人で埋められた所まで、正確には体育館の壁際まで行きました。

「この先3メートルくらいだったんだけどな」

「床下とか埋まっているかもしれませんよ」

「どうやって入るんだ」

「何とかして」

・果たして、今世紀中に我がクラスのタイムカプセルの在処は判明するのでありましょうか?それとも最早存在しないのでしょうか?不発弾を抱えている様な嫌な気分になったかすみと友人だったりするのです。

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