かすみ荘 - 雑文:爪を磨こう
[もどりゅ]

068. 【爪を磨こう】 (2001.05.28)



・このwebテキストは現在東芝リブレット70というパソコンで作成している。小さくて意外に重い憎いやつである。どれくらい小さいかというと、指がちょっと太い人ではフォームポジションに指が置けないくらいで、ちょっと指を伸ばせばキーボードからはみ出てしまう位。かすみは手もちっちゃくて指も細いので、そんなに難儀しないが、それでも時に打ち間違えたりもしてしまう。

・そんなリブレットの上をぴょこたかぴょこたか動いている指、小さすぎる故に親指はスペース専用。両手の人差し指と中指のみが活躍している。時に薬指も忘れた頃に使うくらいで、小指にいたっては、上を滑らす時の支点にしかなっていない。

・その指の爪が、片手だけぴかぴかに輝いている。先ほど暇つぶしに延々右手のみ磨いていたからだ。かすみは両利きなのだけれど、細かい作業は左で行っている。はさみも包丁も左。もともと左利きを両利きに直した人間なのだ。そんな訳で、自分の中では器用な左が右手の爪を磨いてあげたのだった。で、とりあえず右を5本磨いた所で休み時間がタイムアップしてしまった。ので、光っているのは右だけ。

・元々は左利きなのだから、左手としてはこの状況は面白くないに違いない。自分名一生懸命右手の爪を磨いてやったのに、自分は縦に筋の入った栄養失調の様な状態なのである。手が言葉を発する事が出来るのであれば、時間切れなど気にするな、あたしを磨きやがれっ、とでも言いそうだが、いかんせん手には発声器官が無い。幸運にも顔面疽も無いのでおとなしくキーボードを叩いている。

・この爪磨きという作業。実に面白い。そんなにすごそうなやすりでも無いのに、ちょっと4面で順番に擦るだけでぴかぴかになるんのだ。かすみが使っているのは一番手のかかる4工程タイプ。2工程、3工程とあるけれど、4工程で手をかけた分、輝きが違うのだ。

・本当にオシャレな人は、マニキュアを塗る前に爪をきちんと磨く、らしい。かすみはマニキュアは使わないが、爪はばんばん磨く。奇麗になるのが楽しいのだ。

・ところが、最近とても哀しい事が起こった。ある日出社すると、会社の男性が「見て見てー」といいながら手をばっと広げたのである。その爪がぴかぴかなんである。人が磨くのを見ていて、自分もやったらしい。かすみの爪磨きで、だ。しかもわざわざ引き出しから出して。

・ああ、何がかなしうてお風呂が嫌い、指で鼻をほる、汗っかきで、頭をがりがり掻きながら仕事をする人がかすみの爪磨きを使いやがってくれやがったのだ。ぴかぴかに爪を磨く前に手を洗いやがれっ!悲しみに暮れるかすみなのだ。

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