かすみ荘 - 雑文:海からの叫び声
[もどりゅ]

100. 【海からの叫び声】 (2001.07.25)



○今年は猛暑らしい。らしいと聞いたかの様に書いたからと言って、あちきが涼しい毎日を過ごしているという事は全く無い。エアコンの無い部屋で、扇風機首振り君を終夜稼動させ、汗だくだくの中で寝ている。これでさらに我慢が出来なくなると、氷枕を使って寝始めるのだ。ので、暑いのは重々わかっているつもりだ。

○酷暑という言葉もあるくらいだし、熱中症などで亡くなってしまう方も出ているのだ。そう、とにかくこの夏は暑い。

〇ニュースを見ていたら、モスクワも30度を超えて、水死者が240名を超えたそうな。あちきから見れば、さすがロシアは温度上昇しても30度ちょい超えかぁという気持ちがあるのだけれど、普段そんなに気温が上がらないロシアの方々にはたまらない訳で、そんなこんなで水遊びレジャーが増え、そんでもって事故が起こってしまうらしいのだ。うみゅ、普段は近寄らないのだな。確かにこの30度超えた気温の中でコサックダンスとか踊ったら倒れそうだもんな。

○で、もっと水遊びレジャーに身近な日本人は、海だのプールだのにがんがん押し寄せているらしい。テレビを眺めていると海できゃーきゃーやっている人が良く写っている。どうもこれが同じ国内で行われているとは思えないのだが、あちきを騙した所で何もならないので、実際に多くの方々が海できゃーきゃーしているのであろう。

○プール、と呼ばれるものにあちきはここ数年浸かっていない。基本的に人と接触するのが苦手なので、他人の出汁が出ている上にやたらと混んでいるプールには入りたくないのだ。屋内の会員制のプールはどうかと言うと、太陽光線にさらされていないと、出汁が煮詰まるような気がしてしまう。かといって屋外は風に運ばれて何かが混入しているかも知れぬし、しかも焼けてしまう。あちきは色が白く、アトピー持ちなので、真っ赤になった後に炎症を起こし、ああ行かなければ良かったなどという落ちが待っている。ので、気が付くと疎遠になってしまっていた。

○とはいえ暑い中水に浸かってぱしゃぱしゃやるというのはかなり魅力的(みりきてき)に見える。浸かってしまえば出汁云々の事もうやむやになるやも知れぬ。こういう時には妹を誘うに限るのだ。あちきのお友達で水関係が好きな人がいないので、妹とデートするのだ。ああ、寂しい。

「豊島園のプールに行かない?」

「えー、海の方が良いよ」

〇海。寄せては返す波の端を、つまんでぇ持ち上げた、貴方の名前が、わからないない、わからない。わからないなら踊りましょ。究極音頭で踊りましょう。おっといけない、いけない、古い歌が流れてしまったわ。R田中一郎。

「どうやって海まで行くの?」

「えー、誰でもいいから車出してもらえるもん。かすみちゃんも乗せてもらえるよ」

〇あー、何で妹の友達チームに混ざらねばならないのだ。いや、確かにあちきが一緒でも快くおっけーしてはもらえるだろうが。それに海は嫌いじゃ。海には魚人が出るのだ。海神堕魂(だごん)の手下の魚人(上半身が魚、下半身が退化した人間)があらわれて、マリアナ海溝に引きずり込もうと手薬煉を引いているのだ。そんでもって水神クトゥルーに食われるんだぁぁぁぁ。(妄想大爆発。byラブクラフト)

○例え化け物が出なかったとしても、昆布の胞子が足に付着し、足から昆布が生えたりするかも知れぬ。クラゲが口から入って内部で育つかも知れぬ。やばい生物に食いつかれるかも知れぬ。ので、妄想体質のあちきは太腿まで海に浸かるのでいっぱいいっぱいなのである。だいたい火星の表面の写真は撮れるけれど、一番深い海の底の写真は撮れないのだ。絶対何かあるね、やばいよ、これはやばいヤマだよ。

「いいよ、海苦手だから」

「ふーん。でも海の話してたら海に行きたくなっちゃった。週末に行こうっと」

○もしも、妹が食われたら、エアコンを付けられる妹の部屋に移動しよう(あちきの部屋は両親の老後の計画上、エアコンの為の穴が開けられない)。そうすれば海やらプールやらに浸かりにいかずとも良いのだから。などと考えられるのも、妹が元気だからなのであろう。うみゅ。

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