かすみ荘 - 雑文:あるよね、あるっていってぇ。
[もどりゅ]

114. 【あちきの車窓から】 (2001.08.29)



○重箱読み、という言葉がある。音訓(重:じゅう・箱:はこ)が混在している言葉の事を表すのだが、この重箱読みはわざわざ言葉を作るくらいであり、当然日本語のルールで音訓が一つの単語に同一するのは通常は行わないという事を表しているのである。

○ところが、しばしばあちきはこれをやってしまう。読書量が多い方なので、読める筈と思われているらしく、あまりの間抜けな読み方っぷりにがっくりとされる事も多い。

○世界の車窓から、という5分番組がある。まず男性の声で「世界の車窓から」というナレーションが入り、タイトルロールが出る。「今日はスイス、なんたら鉄道の旅です」とか流れて、スナップ風に窓からの眺めや地域を紹介するのだ。で、このナレーションでちゃ〜んと「せかいのしゃそうから」と言っているにもかかわらず、あちきはずっと?世界のしゃまどから?だと思い込んでいた。思い込んでいるせいでナレーションもきちんと耳に入っていなかったらしい。しゃまどってなんだよ自分。他にもルビの振っていない本を子供の頃に読んで、蛇足をじゃみちと読んでいた。蛇の目に似ていない事も無いけれど、蛇の目はちゃんと音読みで構成されている。蛇の目でお迎えに行け、自分。

○他にすっとこどっこいな間違えで、重箱読みとは異なるが、電車のホームにある階段の表示、?上り口??下り口?を?のぼりろ??おりろ?とインプットしていた。のぼりロ、おりロだと思っていたのだ。このロは口ではない。片仮名の?ろ?である。おりろはまあ理解出来ない言葉では無いが、のぼりろは普通無いよな、ちっちゃい自分。先に下り口をおりろにしてしまったのが敗因だという事を覚えている。

○話は飛ぶが、先日いつもの如く皮膚科に行って来た。受付から診察までに2時間以上かかった上に、待っている間にお腹が?ぐぅ?と鳴ってしまい、お隣に座っていた奥様に笑われたりした。なかなかの恥辱を感じたのであるが、その様な事は今後の出来事からすれば序の口だったのである。診察後に処方箋を切ってもらい、院外薬局に行って薬を出して貰うなった。最近は医局分化というシステムが進んでいるらしい。診察は病院、薬は薬局という分化を行うのだそうな。こちとらは2箇所廻る破目になるのでちょいと面倒。

○して、行きつけの薬局に入って、処方箋を提出。ぼけ〜っと敏感肌用のスキンケア用品を見ていると、異様に女性薬剤師さんがあちきに熱い視線を送って来ている事に気がついた。俺に惚れるなよ、などと間抜けな事を心で呟き、ぼけ〜っとしていると、いそいそと薬剤師さんが一人寄って来た。

「お客様、ズボンの前が開いています」←ものごっつい小声

〇ああ、座った時に開いてしまったらしい。あちきは開けていないのに、勝手に開くとはふてぇ服だ、うがぁ。お礼を言ってファスナーを上げるあちき。こう言う時は人間は実に無力で情けない。しかも無防備。今ゴルゴに狙われたら死ぬね、確実に。いや、あちきを狙う人はいないのだけれど、組織以外は(だから組織って何だ)。

〇ごくたまに、こうやってファスナーが開いてしまって、大抵自分で気がつくのだけれど、いっそ脱ぐまで気がつかなければ、ファスナーが開いていたという事実をまったく最後まで気がつかなければ、恥ずかしい思いを味あわなくて済むのではないでせうか。だって知らないままであれば、いや〜んあの人ファスナー開いてるぅ、とか言われている事も知らない訳で、それならいっそ清々しいまでに事実は混沌に屠られてしまうのではないでせうか。

○と言ってもさすがに開けっ放しで家まで歩くのは嫌だな。お姉さん、ありがとうございます。

〇雑文のTOPへ〇TOPへ〇次の雑文へ〇

前へ雑文のトップへ次へ