かすみ荘 - 雑文:全部っていったい
[もどりゅ]

122. 【たっぱ−持っていけばと後悔】 (2001.10.18)



○2001年10月、忙しい最中にも賑々しく、我が愚弟の華燭の式が挙げられちゃったりしたのである。列席者は50名弱。弟の友達、奥さんの友達が各々ちょびっとずつ。職場の人もまあちょっと。一番多いのは親戚。

○この日の為にあちきはドレスを購入し、早朝から時間外料金を払って髪をセットして式に臨んだ。美容院のシャッターが半開きで、セット後にシャッターの下部に頭を打ち付けたのは秘密だ。にしても、美容院でセットしてもらった後、服を着るまでが異様な風体になったのは笑えた。頭がふわふわカールをアップにしていて、おお、さすが美容師さん、素敵だ、刺さっている紫のバラの飾りもパール飾りもお上品だわ、とかなる訳ですよ。んでもノーメイクだし、服はシャツにジーパンなのだ。流石に通りすがりの人が不信な目で見ていたのです。いやん、見ないでぇ。車で拾ってもらうまで、しばし恥をさらすあちき。

○当日は朝から晴天、青空なのは結構なのだけれど、風がびゅんびゅん吹いていた。びゅん、びゅん。どうせ屋内にはいっちゃうんだから関係無いね、とか思っていたのだけれど、そりは後になって間違っていた事が判明する。

○待合室なんかに詰め込まれちゃって、主賓の姉妹だからという理由だけで、招待客に桜湯を出したりなんかするあちきと妹。あちきの結婚式には弟にた〜っぷり働いてもらおう。だいたい女だからお茶を出し係りと決めるのはいかんです。可愛いあちきだからこそ、入れていただきたいという姿勢で臨んでくれたまえ、親戚の皆様よ。にしても、あちきの事は?背が高くて格好良い?と誉めるのに妹の事は?色っぽい?とか?可愛らしい?と誉める人達の根拠は何処にあるのか。あちきのお色気がわからぬのか。あちきのあだるてぃ〜な大人の色気を感じるのだ、列席者の方々よ。えいえい←お色気ぱわ〜。

○そんなこんなでチャペルに案内される。寒っ!外で待つのかよ。こちとらノースリーブ何だから勘弁して下さい、駄目ですか、そうですね。妹もノースリーブです。足が震えています。チワワか?チワワもぷるぷる足が震えるもんな。すると妹はチワワの生まれ変わりか?それともチワワに憑依されているのか?実は養女で親がチワワなのか?

「かすみちゃん、足が震えているよ」

何ぃ、あちきもチワワなのか?チワワ姉妹。ぶるぶる。

○皆がチャペルに納まって、新郎新婦がパイプオルガンの音色に合わせて入場してくる。どうでもよいのだがパイプオルガンの奏者さんはどうして使っていない方の足を後ろにひっかけているのでしょうか。その足の裏ををしげしげと見ているあちきもどうかと思うのですが。粛々と二人が入場。一人で「あ〜」と歌っているお姉さんは、とても素晴らしい歌声であるのに、表情が怖い。もしかして弟に捨てられた因縁でもあるのか?実は我が愚弟はぷれいぼぉいだったのか?外には昔弄んで捨てた女子でいっぱいなのか?ふと隣を見ると母が泣いていた。感動しているらしい。思わず笑いのつぼに入ってしまい、誰かにそれを伝えたいと妹をかえりみると、妹も泣いていた。辛かった。下を向いて耐えたりしてみた。ごめん、こういう事で感動出来ないあちきを許してくれぇ。

○さて、結婚式といえばブーケトス。最近はやっておりますな。花嫁がブーケを後ろ向きに放り投げ、それを受け取った独身の娘さんは次に幸せな結婚が出来ると言う。無理だけど。はっきりぱっきり書くがそりは運だもの。あちきだって21歳の時に初めてブーケを取ったね。そんでもってどきどきわくわくしたさ。んでもその時の列席者であちきより先に、幸せになった人もいるし。イベントなのですよ。くすんくすん。(ちょっと哀しい)でも、受けを狙って「この中で一番年上の独身者は私ですのよ、皆、おさがりなさい」とかゆって並んだの。そんでもって投げる前には横にどいたの。そしたらねぇ、ブーケ、地べたに落ちちゃった。ごめん、義妹。でもあちきは悪くないから、ちゃんと退いたから。にしても本気で19さいのお嫁さんの友達と争ってブーケを取ろうとするほど幼くはなくってよ。しくしく。でも大うけ、大成功。

○披露宴ではあんまり料理は食べられず、列席の方々にご挨拶して廻ったり、お料理を取り分けたり、あちきも妹も大騒ぎ。タッパーを持って来れば良かったかなぁと半ば本気で思う事しきり。大体ドレスではたくさん食べられないに決まっているじゃないか。むうむう。

○衣装直し後の入場ではドライアイス焚き過ぎで主賓が見えなかったり、キャンドルサービスの時に折角うまい事点火しない様に細工したお友達テーブルのキャンドルがさくっと点いてしまったり、飲みすぎた参列者様が隣の会場に乱入してから慌てて戻って来たりと、ちょっとしたアクシデントはいくつかあったが、式はつつがなく進行した。電報もたくさん来ていて、弟は姉が思っていたより人気者だったらしい。うみゅう、あちきなんかお友達はハット君だけなのよぉ(byさうすぱぁく)。その電報の中に?1、2、3、だぁ!?というものがあって、司会の女性がどう読んでいいかわからなかったのは一応秘密だ。どうせ元ネタがわかる人など半分もいなさそうだったしね、ぼんば、いぇ〜。

○終わりの方にビデオファンタジーなるものがあった。ビデオといっても新郎新婦の写真を子供の頃から並べて、紹介するというものである。間に映像が入ったりしている。BGMもある。これは、受けた。変な風に受けた。母方の親戚、総勢8名様は己が子供を見つけては受けていた。我が家は母方の兄弟の結びつきがかなり強いのだ。皆さん、お願いですから愚弟の事も見てやって下さい。

○そんな訳で、弟のファンタジーは幼年、少年、青年、と来ていて、大学の俺、働く俺、とかになっているのだが、いかんせん新婦は19歳。しかも童顔。高校生の次に一枚、で、二人仲良く終了って、何かちょっと物足りない様な気もするが…。いや、あちきがお嫁さんを貰う訳ではないから良いのか。うみゅ、良い。弟も童顔でよかったなぁ。高校1年生と大学生のカップルの様だよ。君達、学生結婚みたいな雰囲気出しすぎ。ファンタジーの締めくくりはお二人のラヴラヴぶりを強調するためか、

「この様に成長されたお二人は、やがて恋に落ち、今日の日を迎える事が出来たのです。そんな新郎こいつさんは新婦あなたさんの、可愛くてやさしい所にひかれたそうで、新婦あなたさんは新郎こいつさんの…」

一瞬間を空ける司会者の人。

「失礼致しました、新婦あなたさんは新郎こいつさんの全てが好きでいらっしゃるそうです。本当にお幸せで、わたくしも羨ましいと思ってしまいます」

○全てが好きでいらっしゃる、のか、そうですか。あちきには言えません。大好きな人といざ結婚となっても、うかれぽんちな脳みそになっても、全てなんて事にはならないに違いありません。だっていくら好きでも合わない所の一つくらいあるに違いないのです。ちょっといやんな所の一つもあるに違いないのです。うちの愚弟は寝汗がすごいのです。家事がほとんど出来ないのです。結構短気なのです。別段強い訳でもないし。スーパーで買い物をするのは苦手だし。結構我侭だし。好き嫌いは激しいし。それにこの間寝汗やら寝言がすげぇってゆったやんかっ、寝汗と寝言も好きなのかっ?

○だがしかし、だがしかし、ひな壇の上の二人は見つめあい?くすっ?と笑いあった。ああ、幸せそうだねぇ、あたしゃもうそれで納得したよ。頼むから後で落ち着いてから、やっぱりこんなだと思わなかったので離婚します、とだけはならないで下さい。愚弟の部屋にはすでにあちきのガラクタが少しずつ運び込まれているのです。ええと、あちきの結婚はまだまだ先です。その時には新郎の全てが好きですとは言いません。「新婦からのプロポーズの言葉は、黙って俺について来い。でした」と司会の人に言わせようかと思います。

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