かすみ荘 - 雑文:梵天付きが基本
[もどりゅ]

124. 【楽しい耳掃除】 (2001.10.30)



○耳掃除、みみほり、などと呼ばれているその作業。実に楽しいその作業。子供向けの本で、耳掻きの好きな王様というのがございました。

○王様は耳掻きが大好き。しかも、人のをほるのが大好きです。日がな家来の耳をほっている。そんでもって、大きな耳垢が出ると大喜びして、同じ大きさのルビーをあげていた。けれど、毎日耳掃除をするもんだから、耳がどんどん綺麗になって、そのうち右耳と左耳が貫通してしまって、王様の命令が素通りしてしまうのでした。

○って、子供向けとはいえ、子供が耳掻き嫌がりそうな話である。いやん。耳が貫通してしまうのです。並みの耳掻き技ではありません。流石にこの王様ほどではありませんが、あちきは耳掃除をするのもされるのも大好きなのです。

○基本は梵天耳掻き。梵天とは、みみかきの端っこについているほわほわの主にアヒルの毛で出来ているあれです。何故あれを梵天というのかは定かではなく、一応仮定説があって、1:宇宙の原理の神ブラフマー(=梵天)から取った、2:イカ釣り漁船の明かり(梵天)と形が似ているから、というのがあるらしい。耳を掃除するほわほわが宇宙原理であったり、イカ釣りであったり、なかなか訳がわからなくって素晴らしい。そういえば、江戸時代の火消しの持っている纏の先についているのも梵天といったとか、いわないとか。あ、あと凡天とも書きますね。謎だ、ぼんてん。

○で、それで毎日自分の耳を掃除するのです。こりこり。あちきの耳は乾燥しているので、綿棒よりも耳掻きの方が都合が良いのです。順番としては、通常の竹の耳掻きでがんがん掃除した後、粘着剤のついた綿棒(綿じゃなうのに)で仕上げ。ちょっとやりすぎたかな、と思ったら綿棒でオロナインを塗ってお終い。毎日掃除をしているせいか、いつもだいたい中にはゴミが無いらしいし、自分でも大物は滅多に取れない。つまらん。

○自分で毎日やってはいるものの、人にやられるのはもっと好きです。あれは、三年前の冬でした。木枯らし舞い散る夜の波止場は、達磨ストーブの赤い火も冷えた心にただうつろい、人気の絶えた連絡線の待合室で、あちきがまだ、基板の上の集積回路だった幼い日。お父さんは小さなあちきを胸に抱いて言いました。

「お前は必ず人の上に立つ日が来る。その時こそ、わしは学会のアホどもを見返して大笑いしてやるのだ。ぶはははははは」      by究極超人R イメージドラマCDvol2

って、あちきよ、引用が長すぎないか。しかも空で書いたから間違っているかも知れない。三年前も夜の波止場も関係ありません。小さい頃の癖です、単に。耳掃除をされると(耳を触られると)寝てしまうという機能が付いていたのです。ぐう。しかしながら、先にも書いた様に、あちきの耳はいつでも綺麗な事が多くて、大物は狙えません。大物どころか見てくれた人に「何も無い」と言わしめる事も多いのです。無くても良いから掃除してくれ、と要求するのですが、目的も無く耳掻きを操るのはとても嫌な事らしくてすぐに止められてしまう事が多いのです。しくしく。

○さて、自分の耳を掃除するだけではなく、人の耳もやっちゃいます。王様と一緒です。こりこり。躊躇無く、逡巡無く、耳の奥に耳掻きを突っ込みます。あちきのせいで鼓膜を破った友人が何人いた事か…、嘘です。破っていません。でも景気良く奥まで掃除するのは基本だと思っています。ごりごり。大概、自分でも入れないくらい奥の方まで耳掻きを突っ込まれた、などと言われますが、よ〜く考えていただきたい。通常、自分では突っ込まない奥だからこそ、大物が眠っているのです。ファンタジー小説のお宝だって、入り口すぐにはありません。奥底に隠されているのです。その、普段は取らない様な所にある大物を、あちきが掘り出す。まさに、発掘。素晴らしい、素晴らしいぞ、発掘。無い場合は、一回出したやつを埋めちゃえ、埋めちゃえ、埋めてから掘り起こしちゃえ、某大学の…あわわわわ。

○こうして、日の目を見た大物をお見せすると、皆様一様に喜んで下さる。と、思っていたのですが、最近物の本で読んだ所、他人に耳掃除してもらうのを嫌がる人が結構いるらしいのです。耳掃除は己の力で、出て来たカスはすぐにぽいぽい。見て堪能など言語道断、という意見があるそうなのです。何で?どうして?自分には取れない所に、びっくり大物が潜んでいるかも知れないのに。ま、いいか。快く掃除させてくれる人のみ、捕獲、清掃、すれば。

○そんな訳で、現在快く大物を掘らせて下さる方募集。専用耳掻き持参でも結構です。ただし、予告無しに奥まで耳掻きを突っ込みます。さらに、耳の曲がった所の奥を、手探りのみで掃除します。鼓膜を破った事は今の所ありません。オプションで、オロナイン、タイガーバーム、マキロンなども塗ります。ただし、実費(笑)。それと耳掻きで寝てしまう同志を募集です。って、何を言っているのかな、あちきは。

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