かすみ荘 - 雑文:べたべた
[もどりゅ]

128. 【それは道端に無造作に】 (2001.11.12)



○それは道端に無造作に落ちていた。あちき以外の人も気がついていたとは思うのだけれど、皆誰も無言で、その様なものなど無い様に振舞っていた。

○電車から降りて、改札を出て、踏切を渡り、そんでもってコンビニでお買い物して、てこてこと会社に向かう途中にそれを発見した。

あれって、あれじゃないかにょ?

いやいや、でもみんな無反応なりよ。

みんな無視しているだけではないのか?

いや、でも、あれって。

うーみゅ、やっぱりあれだと思うんだけれど。

○脳内緊急大会議を行いながらそれに近づく。それは静かに道端に佇んでいる。そのうちはっきりそれがあれである事が判明した。あちきの視力は裸眼0.03と果てしなく頼りないが、眼鏡オプションを装着する事によって、1.2まで上昇する。あ、コンタクトでも大丈夫よ。

○やっぱりあれだ。

○その道端に佇んでいたものは、バナナの皮であった。

こ、これって踏めって事?

うみゅみゅ、誰か踏みませぬか?

踏んでズッコケ?ズッコケ?

あれさえ踏めば朝から掴みはおっけー?

○朝から何を掴むつもりなのか、あちきの人工無能AI会議シナプスよ。しかも、知っている人が見ていたらどうするつもりなのか?

「かすみちゃん、朝からバナナの皮で転んでたでしょ」

「いや〜ん、見ていたんですかぁ」

「大丈夫だった?」

「はい、かすみってドジだから(はぁと)」

○(はぁと)って何だよ、何なんだよっ。というよりあちきはいつからドジキャラになったんだ?某天使のぱぱいや鈴木のオフ会の時、時間も日付も激間違いしてからか?しかも、ドジな私を助けて、うふん。みたいなキャラなのか?それは嫌だ、かなり嫌だ、とても嫌だ、とにかく嫌だ。このまま、

こんな危なっかしい彼女を俺が守ってやらなきゃ(モノローグ)

などと暴走すると、一昔前の少女漫画の世界なので注意が必要ね。あちきはなかよしを読んでいたので、やはりここはあさぎり某先生あたりで攻めればいいのでしょうか。そんでもって、男のこの方はちょっと不良で、でも捨て猫なんかを体育館裏でこっそり飼っているのだ。ええと、職場にいるのか、不良は。しかも猫飼っている。体育館はある。会社の厚生施設の体育館で大丈夫。此処まで考える必要はあるのか、あちきよ、否、無い。

○妄想が止まらない列車に乗ってしまったので、とりあえず下車して、そのまま黄色いあんちくしょうを振り返って見た。やっぱり誰も踏みつけてはいないし、ましてや

ずるっ!びったん。

「おぉ痛てぇ、こいつはうっかりだ」

「これ八兵衛、気をつけなさいよ」

「へい、ご隠居」

んどとすっ転んだりもしていなかった。

○この後、あのバナナの皮はどうなってしまうのだろうか。就業後もそこにいるのだろうか。それ以前にあの皮をあそこに捨てた犯人は誰であろうか。黄色つながりでキレンジャーであろうか。だとすると、会社の近くにいつもの店はあるのだろうか。そこでキレンジャー(変身前)はカレーを食べているのだろうか。妄想は尽きない。

いいから仕事しろ、自分。

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