かすみ荘 - 雑文:クリスマス雑文祭、もうすぐです。
[もどりゅ]

132. 【わをぉぉぉぉぉぉん】 (2001.12.03)



○わをぉぉぉぉぉぉん

○いぃしやぁ〜きいもぉ〜

○今年もそんな季節になったのねぇ。と、愛犬かも知れない剛太を眺めた。眺めたといっても、この遠吠えを何とかして止めなくてはいけない。ちょっとどころか物凄く難しい。

○我が家の剛太君は完全なる雑種犬だ。どれくらいの雑種っぷりかというと、どんな犬の血が入っているのだか、全く特定出来ないくらいの雑種っぷりである。柴の様な色だけれど、顔つきは洋犬のそれに似ている。大きさも中型で、手足はすらっと長い。尻尾もすらっと長い。しかも、何故か二重目蓋だし。

○この剛太君、決まった音に対して遠吠えをする。救急車のサイレン、消防車のサイレン、メロディーになっている放送。

○剛太君(以下ごた)の反応するメロディーになっている放送というのは、灯油販売トラック、竿竹売り、清掃車、焼いもトラック辺りで、選挙の宣伝カーなどには興味は無いらしい。サイレンを鳴らすパトカーには反応しない。こもった様な揺れる反復音、これが吠えるポイントらしい。

「んでも灯油屋とかって灯油、灯油、ゆうだけじゃないの?」

と、友達に突っ込まれたが、そりは我が家のある地域に住んでいないからそういうのである。

○流しではあるが、我が家近辺をショバとしている灯油トラックは2台いる。土曜と日曜にやって来るのだ。土曜の方はてれ〜りてれ〜りと音楽を鳴らしてくる。何やらクラシックらしいのだが、あちきにはとんとわからない。そして、日曜日には歌を流しながらやって来る。

た、ち、つ、て、灯油、にっこにこ。た、ち、つ、て、灯油、にっこにっこ〜。

○ごたはたちつて灯油屋が近づいてくると、うおんうおん遠吠えを始める。皆さんの灯油屋です、とかなんとか流せば良いものを、た、ち、つ、て、灯油、である。この歌には2番もあって、そっちはた、ち、つ、て、灯油、ぽっかぽっか。である。二番を作ったのは素晴らしいが、歌わずとも良いだろう、歌わずとも。

○通年を通してやって来る竿竹屋は、我が家の前の道路を通らなくなってしまった。確かに吠えられればいい気分ではないだろう。折角の放送も威力が無くなるし。が、灯油トラックなどはがんがん通る。竿竹より灯油の方が毎回の需要が多いからだ。ごたも頑張って吠える。そんな事を頑張って、どうするつもりか。清掃車もターゲットだが、これも歌う。

爽やかな、爽やかな、横浜の風。大好きな、大好きな、横浜の風。

○ともかく、焼いも屋の季節になったと言う事だ。これからさらに焼いもトラックは増えるだろう。クリスマスまでには大体の焼いもトラックが出揃う。クリスマスで出揃うといえば、クリスマス雑文祭というのをwebで発見した。きっとクリスマスイブまでには粒ぞろいの雑文が出揃うに違いない。雑文読みにも雑文書きにも嬉しいイベントであろう。とはいえあちきが参加した場合、粒ぞろいと論外1つになるんだけれど。

○折角のトラックなので、焼いもを買いに行こうと上着を着ると、ごたが連れて行けとアタックしてきた。

「ごたさぁ、前に連れて行ったとき、焼いも買うまでずっと遠吠えしてたじゃない。お姉ちゃんは恥ずかしかったなりよ」

そんな言葉がわかる訳も無く、結局連れて行くことに。

い〜しや〜きいも〜 わお〜ん 「あっちだ」

おいもが甘くて美味しいよ わお〜ん

ほっかほかのおいもだよ わお〜ん

黙れ、ごたよ。無理だけど。

○何とかトラックを発見し、焼いもを買った瞬間から、ごたは遠吠えをするのをぴたりと止めた。遠吠えをすると、大好きなおいもが食べられないからだ。焼きいもで釣つつ、家に帰ろうとしたその瞬間。

ぴ〜ぽ〜ぴ〜ぽ〜

わをぉぉぉぉぉぉん

○通りすがりのおばさんが「あら、可愛い消防士さんねぇ」といいながら通り過ぎる。その遠吠えの合間にがつがつと焼きいもをむさぼるごた。がつがつ。やばい、はまり始めている。焼いも屋も追っかけ近づいて来るルートだったし。

○恥ずかしいのと近所迷惑なのとで、早く帰ろうとごたを急かすと、

た、ち、つ、て、灯油、にっこにっこ。

お、おにょれ灯油屋。貴様もグルか。←濡れ衣

わをぉぉぉぉぉぉん。

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この雑文はクリスマス雑文祭、宣伝祭の企画に乗らせていただいて書いております。

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