かすみ荘 - 雑文:だって、変ですもん。
[もどりゅ]

166. 【波平さんに謝れ】 (2002.04.04)



○頭の天辺に、毛が三本生えているのはQちゃんだった。Oちゃんは一本。Oちゃんはかなり可愛いと思うのだけれど、意外と辛らつな事を言う。曰く「バカラッタ」曰く「ボケラッタ」。でも可愛いので許す。あちきが許そうが許すまいが、Oちゃんには預かり知らぬ所であろうし。

○頭の天辺に、毛が一本生えているのは波平さんである。ちなみに波平さんには双子のお兄さんがいて、海平さんという兄は、毛が二本生えている。お兄さんの方が微妙に若いのか。そういえば、昔は複数の子供が一度に生まれる場合、最後に生まれた方から上になると聞いた。お腹の中で上にいるからだとか。うみゅ、奥が深い。

○あちきは女子なので、そうそう頭の天辺に毛が一本という事にはならないと思うのだけれど、ときどき長くならない毛が生える。形状はへろへろしている。長さは3センチから長くても6センチ程度。ぴろぴろ生えるのでぴろ毛と呼んでいるのだけれど、あまり解ってもらえない。ぴろ毛が駄目ならへろ毛とでも呼べというのか。それより何より、あちきは誰に許可を取りたいのか。わかりません。

○ぴろ毛が生えるのは、そのぴろ毛を生やす毛穴が歪んでいるからと聞いた。くせ毛の人の毛穴と言うのは間延びしたりしているのだそうで、ストレートの毛が生える毛穴はまんまるに近いらしい。ということは、ストレートヘアのあちきの頭は、何故か頭頂部にくせ毛が数本生える為の毛穴が常備されていると言う事らしい。どうせなら目立たない所にあれば良いのに。普通に重力を受けて下に下がる髪の中、頭の天辺に、ぴろぴろと毛が生えている。

○とりあえず、自他共に認めるさらさらストレートをぴろ毛などで足並みを乱されるのは、実に不本意であるからして、それなりに目立つぴろ毛を発見するたびに、抜いてしまう事にした。抜いたからと言って、そこの毛穴は既に歪んでいるのだから、そのうち又ぴろ毛は生えてくる。生えてくるが、目立たなければ良いのだから恒久的な手段を講じる必要はなかろう。世の中には永久脱毛と言う技もあるが、頭の天辺の数本の毛程度に大枚などはたいている人はまずいるまいまい。

○そんな訳で、景気良くぴろ毛を引っこ抜いていると、友達より待ったがかかった。
曰く、「本人が気にするほど、目立つ毛ではない」
曰く、「折角生えているものを、わざわざ抜かなくても良いではないか」
曰く、「頭頂部は毛が生えていないほうが目立つのではないか」
曰く、「お嬢ちゃんはそういうのはやたらとがんばっちゃうので禿げてしまうのではないか」
曰く、「お嬢ちゃんの顔なんぞ、毛の数本で変わりはしない」
曰く、「普通の人はそんな事まで拘らない」
曰く、「だからコスプレを辞めるタイミングを逸したのだ」
曰く、「クローゼットの中の一昔前の同人誌を捨てろ」
曰く、「父親を売る人非人」
曰く、「だからゲームオタクって言われるのよ」

○何やら心当たりの無い誹謗中傷も混ざっている様だが、あちきは心が広いので、そんな事は気にしない。気にしないで、ぴろ毛を抜く。どうでもいいけど、そんなに皆人の事を見ていないのか。あちきなんか上から下まで観察しちゃうぞ。いつ何時、ポアロやバーネットや明智やマープルや金田一やヘンリー卿や、その他の探偵さんに遭遇し、その片腕になれるかもしれないのだから。いや、それはないであろう、あちきよ。

○「お嬢ちゃんさぁ、波平さんが可哀想って思わないの?」「何で?」「波平さんは大切な一本の毛に、ヘアニックつけてブラシで梳かしてるのよ」「あちき、波平さんじゃないもん」「いーや、可哀想だね、波平さんに謝れ」

○こう見えてもあちき、意外と磯野家に詳しいのである波平さんがぴろ毛を大切にしているのは良く知っている。でも、あちきは波平さんじゃないものね。

○でもまぁ、その意見は大切にしよう。ひとつ抜いては波平さんの為〜、ふたつ抜いては海平さんの為〜。結局抜くのか、あちきよ。

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