かすみ荘 - 雑文:一人1個以上のノルマらしい。
[もどりゅ]

192. 【スイカが来たのだ】 (2002.06.11)



○夏になったのである。何故、夏と言い切るかというと、従姉のK子ちゃんの家からスイカが届いたからである。む、ぐったいみ。彼氏であるぷにぷに雑文書きの人の家にも、近々兎野師匠からのスイカが届くらしいのだ。そうか、もうスイカの季節か。くくう、毎年毎年夏になるとへたれてしまい、倒れたり、倒れたり、倒れたりしているあちきとしては、頭を垂れて、夏が通り過ぎるのを待つしかないのである。む、実るほど、頭を垂れる稲穂かな。いや、別に実ってないし。いつもすかすかだし。

○そんなこんなでスイカなのだけれど、実はあちき、スイカが嫌いだったりする。別にスイカに嫌がらせをされたり、バレエの発表会にトゥシューズに入っていて躍れなかったり、スイカに襲われたり、親の仇だったりした事は無い。無い、が、給食に出て食べられず、放課後残された想い出はある。いまさらであるが、昼のスイカを放課後に食べさせようとした某先生、貴方は間違っています。

○実際、スイカの想い出は辛いものが多い。嫌いになった理由も、舌触りが気に入らなかったスイカを食べない様にしていたら、それを御祖母ちゃんに発見され、遠慮していると勘違い、しこたま食べさせられ(しかもさほど甘くなかった)、風邪をひきはじめていたのがたたったのか、戻すわ、ご不浄から出られなくなるわで、最後に胃液まで出してしまい、洗面器を抱えながらご不浄に鎮座ましますという、激しいものだったりする。以来、スイカの何処と無く熟れたきゅうりを思わせる香りだけでも気分が悪くなってしまうという体たらくであったりする。

○ところが、夏と言えばスイカなのである。やつはあちこちの場面で出現するのだ。例えば、海水浴、バーベキュー、キャンプ、人様の家、自宅、花火大会、盆踊りなどである。しかも、事によっては割ったりもするのである。緑色に黒いラインがうねうねと入った外観、割るとざっくりとした傷口と薄皮(なのか?)の白い部分と果肉の赤のコントラストを見せる辺り、ちょっと恐い。しかしながら、スイカ割りはとても楽しそうに行われていて、目隠しをしてくるくる回されたり、みんなで声援を送ったりして盛り上がっているので、多くの人はそう思っていないに違いない。かつて、あちきも見事スイカを割った事があるのだけれど、その後、仲良く皆でなまあたたか〜いスイカを食べているところをちょっと離れた所から眺めていたら、何となく嫌な気分になったりしたのですよ。しかも、割ったのだから食べろとか言われるし。

○あちきの両親が若かった頃、スイカは喫茶店やレストランで堂々とメニューになっていたのだそうな。確かに、国民的マンガであるとあちきが認識しているサザエさんの中でも、喫茶店でスイカをスプーンで食べるシーンが何回か登場している。母は、外食のスイカと家で食べるスイカは違うものだと思っていたらしい。確かに、自分の家の畑(農家なのだ)で取れたスイカをでっかく切って、縁側で足をぶらぶらとさせながら食べる状況と、おされさんなパーラーなどでお姉さんにご馳走される、白いお皿に銀のスプーンが添えられたスイカは別物に思えるかも知れない。あちきはスイカを外食でと聞いた時にスイカはそんなに高級品だったかなと思ったのですが、考えたら、当時は八百屋でぽこぽこと売るには流通も難しいし、ともかくでっかいので、きっと取り扱いにくいものだったのではないかと思われる。

○K子さんは長野のスイカ農家に嫁がれたので、このスイカは親戚思いのK子さんからのプレゼントで、何かの行事にしか遭わないけれど、優しいK子さんの旦那さんとかが丹精こめて作ったスイカな訳で、だから、感謝とともにいただいてはいるのであるけれど、今のあちきには無用の長物なのでございます。そう、このスイカさんが野菜室を占領しているせいで、野菜軍団が冷蔵室に進出し、あちきが買ってきたチョコレート様の行き場が無いのです。むう、いくらなんでも一度に5千円分のチョコレートを胃袋に送り込めるかぁぁぁぁぁあ!量は問題無いが、一度にそんな贅沢をしたら、それこそ鼻から血を噴出してしまうなりよぉぉぉぉぉぉお!

○冷蔵庫に入りきらないスイカ3個(野菜室に2個)を前に、チョコレートの箱を抱え、唖然として、呆然として、悄然として、愕然とする夏の始まりなのです。

〇雑文のTOPへ〇TOPへ〇

前へ雑文のトップへ次へ