かすみ荘 - 雑文:見ていないと何が何やら、かも
[もどりゅ]

222. 【文句も言わずに食べるよ】 (2002.10.03)



○あちきが気にしすぎであるのかも知れないけれど、指はどうかと思うのです。指は。

○平日のお昼、出社していれば大概食堂で昼食を取るのであるが、ずっとずっと気になっている事がある。お弁当を持参する事が多いあちきは、お味噌汁というものを飲んでいる。お味噌は体に良いからねっ!って誰に訴えているのだあちきよ。ともかく、茶懐石の儀式にのっとって、食事の時は御御御つけなり、おすましなりを飲んでいるあちきである。お茶は食後に飲むのだ、そんなあちきである。で、あるからして、お弁当が無い日でも、ご飯関係のお昼の時はお味噌汁を飲んでいる。

○食堂は、好きな物を取って後払いという方式で、トレーを持って食べたい食品を出している窓口に並ぶものである。そこで、お味噌汁物資の供給を受けるべく、トレーを持ってお味噌汁窓口に並ぶのであるが、何故かいつもいつも、大きなお鍋からお味噌汁を注いだお椀に、配膳係の人の指がつかっているのである。

○確かに、配膳係の人はビニールの手袋をしているので、衛生的には大丈夫であるのだろうけれど、どうも気に入らない。外食時のラーメン屋のどんぶりに親指が突っ込んでいた場合、大方の人は「ちょっと待てや、ゴルァ。親指つかっとるやないけ、ワレェ。作り直さんか」とか、まあ、とくにかく作り直してくれと訴えるという。あちきの中で唯一例外なのは、京都出身の舞子ちゃんであるが、彼女は微笑みながら「気を悪くせんといてね。指浸かっておるけど、熱(あつ)ない?うちなあ、汚いゆうつもりないんやけど、そうゆうの感心せんわ。お金別に払ろてもええから、作り直してくれへん?お手数かかってすんまへんなぁ」と言っていた。かなり恐かった。「もしも本当に請求されたらどうするの?」と聞くと「そうねえ、衛生局に言いつける」とあっさりゆったあたりがまた恐い。しかも、標準語をしゃべる事が出来るのに、文句を言う時は京言葉だ。恐い。

○しかしながら、食堂では誰しも文句を発しない。ただただ黙々と、そのビニール手袋越し親指突っ込み味噌汁を受け取り、それを粛々と食するのである。うみゅう、何でだ?手袋か?手袋があるからなのか?そりとも、せっかくつくってくりた食べ物さんに悪いからか?どうせ全てのお味噌汁に指浸かってるやん、だ・か・ら、どれも同じだし、注ぎなおすのは勿体無いやん、とでもいうのか?見た目嫌ではないですか?

○ともあれ、皆が黙々と粛々とそうしているのであれば、典型的日本人であるあちきもそうするのみ。黙って指が突っ込まれたお味噌汁を今日もすするのだ。ごきゅごきゅ。むう、納得いかぬ。

○どうして指が入るのかを観察していて発見したのだけれど、お椀の直径に対してお玉が大きいのだ。だから、さくさくと居並ぶお味噌汁物資供給待ち人をさばくには、大きなお玉で一回すくった分が丁度という作戦的には間違っていない事をすると、お玉が大きすぎてお椀が見づらくなってしまい、取り落とさないようにという意識が働くのか親指でがっちりとお碗を固定する事になってしまう様である。みゅう。時間を短縮する為に、配膳係の人の親指を火傷の危険にさらすのはどうかとも思っているのであるが、どうやら皆様慣れているらしく、突っ込んでいてもいささかも熱そうではない。ってゆうか、慣れるなそんなもん。

○という訳で、毎日納得のいかないままお味噌汁を飲んでいます。ごきゅごきゅ。お碗を買い換えろともいえないし、素早くかつ、指を突っ込まない様に修行しろともいえないし。むみゅ、にしても、本当にどうして誰も文句言わないのかな。皆誰も言わないから言わないのかな。でも言いづらい雰囲気だしな。

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