かすみ荘 - 雑文:ハ音から始まるのって変
[もどりゅ]

232. 【音感は既に完成されているかと】 (2002.11.29)



○歌は世に連れ、世は人に連れ、などとなにやらの音楽番組でゆっているのをお子様の時に聞いて以来、呪文の様に覚えているのだが、つい最近まで、あちきは自分の事を音痴というやつだと思っていた。音に対して痴れ者な、音痴。声は大きいし、通るのは通るのだが、それだけだと思っていた次第である。音階もかなりの広範囲をカバーしているらしいのだが、だからといって上手いかどうかというのは推し量れない。様は、音階を取る事が出来るかどうかといった所が問題だからだ。

○専門学生の時、100人いる生徒のを音階順に並べ、合唱させる先生がいた。その先生は「沙羅さんは声が大きすぎてバランスがとれないわ。大きい方がいいのだけれど、此処では難しいわねぇ」などと言って、あちきに少しだけバランスを取る為に声を絞れと言ってきた。了解、一人は皆の為にというではないか。あちきは皆がもっと声を出せばいいじゃないかなどとは思わずに、自分の声を落とした。そう、世の中にはなーんにもしなくても声が通る人間がいて、あちきはそれに属しているから、逆に出ない人の声の大きさもすごく気にしていたから自分が落とすことに何の抵抗も無かったからだ。

○さて、面白い事に学友のあちきに対する歌の評価は上手いで、最後にはあちきに物凄く攻撃されたピアノ講師の評価は下手であった。コールユーブンゲン(確かそんな名前だったと記憶)という音符ばかり書いてある本があった。これを読んでひきつつ歌え、というのが講師の課題であった。ところが、この生意気な音楽の最初の部分にはトーン記号でなく、何だかぐりゅんという形の記号がついていた。あちきの中では何でもかんでもト長調でよし!という信念がある。というか、どうしてもロ長調だの、何とか短調だのというのは一切わからなかったのである。言い換えれば、わかろうとも思わなかったのだけれど。ので、あちきにはこの曲の音がわからなかった。

○最近になってわかったのは、自分が人並み以上に聴覚がいいという事で、聞いた音をそのままコピーして覚えているのだ。つまり、歌でも誰か(大概その歌手なりグループなり)が歌っているそのままをコピーして口から出すのだ。そしてあちきには広範囲の音階をカバーする喉があるため、結構な歌をそのままの音階を表現する事が出来るのだ。しかしながら、全て歌詞についている音を歌詞として表現するので、今歌っている歌の音階はわからない。その為、自分の喉で再現できない音、男性の低い声のものなどは、表現しきれなくて哀しくなったりする。頭の中には出すべき歌詞が用意されているのに、どうしてもその音が出ない。

○例えば、誰かが音を出して、これと同じ音を出して、といわれれば、音階の範囲が許す限り再現する事が出来る。あちきの中には相対音感が装備されているのだ。相対音感と、並み以上の聴覚、これにより自分の音階内の歌は大概コピーする事が出来るのだ。

○以上の様に書くと物凄く素晴らしいあちきを自画自賛している様であるが、それは間違いである。コピーするというところにウェイトを置いて考えていただきたい。純粋にコピーである。耳で聞いたものを再現する、それだけである。こう書けばわかっていただけるかと思うが、つまり、元のオリジナルを歌っている人が音階をちゃんととっていない場合、あちきの歌も音階はとれないのだ。当然である、もとの音がわからないのだから。正直なとこと、実はどういうのが音痴なのかもわからない。比べる事は出来るのだ。例えば、目の前で早春譜を歌っている人がいるとする。早春譜の音階はあちきの中では完全に記憶されているので、その人が記憶されている早春譜とあっているかはわかる。けれど、聞いた事も無い歌を歌われると、比較対照が無い為、そういう歌なのだと思ってしまう。さらには、どういうのが調子ハズレなのか判断する能力は持ち合わせていないのだ。

○恐らく、ジャイアンライブであろうとも、ふ〜ん、こう言う歌なのだなぁと思うだろうし、覚えてしまえば同じ調子でぼげ〜と歌うに違いない。そしてあちきのとってそれは正しいという事になる。何故なら、オリジナルがそうであるから、だ。

○さて、そんな訳で、折角だから相対音感を鍛えて瞬時に?ド?の音がわかるようにしたいと企んだ。あちきにとってドの音とは、先ず頭の中をクリアにして、ドレミの歌、あ、ドレミといっても、現在の時点で放映されているお子様と、大きなお友達向けのアニメの主題歌では無い、念の為。いわゆる小学校で習うドはドーナツのド〜というかなりどうよ、と思われるあの歌、あれを頭の中の記憶媒体シナプスさんから引っ張り出す。記憶に合う様に音を心の中で調整。小さくドと発音し、此処で初めてドが出てくるという寸法だ。此処までくるのに手続きを踏みすぎであり、気の効いたお役所の方がまだ早いかも知れない。せめて、こうドはこうだぁ!と一瞬にしてドが出て来るようになりたいのだ。あわよくば、ドから上がって検証しなくても、ファやらシなども一発で出してみたい。

○勿論、ドを出すには、過酷な道のりがあり、一生ドは出ないかも知れない。しかし、人と生まれたからには向上心を持たねばなるまいまい。ド大作戦はいまからどうしようかと考え中である。あ、ピアノを弾きながらは駄目なのだ。やつは黒鍵と白鍵などであちきをさらに幻惑してくるから・・・。

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