かすみ荘 - 雑文:浴衣は必須ユニフォームである
[もどりゅ]

276. 【やぐらへの道】 (2003.09.03)



○照りつける太陽、うっさいセミども、咲き乱れるひまわり、花火、縁日、ビヤホール、蚊取り線香に、盆踊り、夏です、夏なのです。さまーはずかむ。

○今年もあちきの嫌いな季節、夏と言うやつが飽きもせずやって来やがりました。梅雨明け宣言が数日前に発表され、ち、梅雨明けせずに秋になだれこんじまえば良かったのにね、夏のやつ気が利かないったらないよ!と思ったりしたのですが、残念ながら夏のやつは日本にやってきちゃったのでした、でした、でした。

○毎年、日焼けするくらいなら熱中症で倒れた方がまし、と言い切って夏こそ長袖運動を展開しているあちきは、やっぱり今年も長袖で押し切っておりまする。しかも愛用は黒。黒は熱をきうしうするものの、紫外線を透過、反射する白と違って、焼かない夏!宣言をしているあちきには手放せない色なのですが、相方さんである某雑文書きの人も黒の長袖を愛用しており、外から見ると暑苦しいカプールとして炎天下の道ぱたを黒長袖でうろついているのでするよ。ちなみに足も出さないので、我々が表に出しているのは顔と手先くらいです。ふはははは。手袋もしていたのですが、着脱が面倒なので日傘のみで我慢する事にしましたよ。ふはははは。何故笑う、あちきよ。

○そんな夏の風物詩である盆踊り、あちきがまだ学生さんだった頃、その盆踊りでのステイタスを求め、やぐらプロジェクトなるプロジェクトを一人で敢行した事がありました。そう、このプロジェクトは険しい道を果敢に挑んだ、可憐な女子高生の戦いの記録なのです。

○バxと煙は高いところに上りたがると言う言葉があるのですが、人というものは高みに向かいたいという願望を持ちやすいみたいで、高所恐怖症の人は別として、世界一高いビルにわざわざ入場料を払って上ってみたり、世界一高い観覧車を争うように作ってみたり、でっかい橋に見学の為に行って展望デッキに立ってみたり、学校の屋上へのドアの鍵をぶっ壊して入ってみたり、デパートの見晴らしの良い喫茶店で「ふ、人がゴミのようだわ、崇めよ、称えよ、我が名を崇拝せよ」などと呟いたりするものらしい。

○ので、女子高生の頃のあちきの夏のステイタスは「盆踊りのやぐらの上で踊る」というものだったのですよ。地元の、しょぼい盆踊り大会で、やぐらの上にあがり、「あら〜。kasumiちゃん上で踊ってるのねえ」などと言われたかったのです。う〜みゅ、何を考えていたのであろうか、当時のあちきは。とはいえ、我が町内の盆踊りのやぐらの上に上がるには、結構手間隙がかかったのである、である、である。何故ならば、上がりたい人が上げれる訳でなく、上がる人が時間ごとに決まっているのでするよ。そして上がれる人というのが、町内のおたっしゃな女性限定と言う狭き道で、許されるのはそのおたっしゃの孫という関門が待ち受けていたのでした。もも〜ん。

○町内といっても結構広い町なので、おたっしゃ派閥も4つに別れている。北と、東と、西と中央だ。何で南でなく中央なのかとは考えてはいけない。中央は、中央部と南の一部が陣地なのだ。あちきは中央町内会に属しているので、中央おたっしゃ派閥に食い込まなくてはならない。さするれば、あの、憧れのやぐらの上で、町音頭を踊り倒せるのである。ぱぱむがぱむ。おたっしゃ倶楽部の活動は週に一度集まって、囲碁将棋、おしゃべりなどの好きな事をする屋内イベントと、ゲートボールという屋外イベントがあったので、女子高生あちきは屋外イベントに潜入する事にした。屋内が良かったのだが、当時同居していたじいちゃんが、とっしょりの集まりに出たがらず、集会所に入れなかったからで、ゲートボールなら公園で見学しつつ参加のチャンスが狙えるのである。ふふふ、あちきの作戦は完璧である。

○ゲートボールの公式ルールは5対5の団体戦であり、偶数で戦う事になる。なので、夏休みのゲートボール対戦中に日参し、奇数の時に誘ってもらい、仲良くなり、最後には盆踊りに招いてもらう作戦なのである。というか、純粋にゲートボール面白そうだし。ので、微笑みつつ「毎日暑いですねぇ」「楽しそうですねぇ」などとほざきつつ、麦茶などの買出しをさりげなく手伝っているうちに、臨時ゲートボールメンバーとして認められ、スティックでぽこんぽこん出来るようになった。そしてわかったのだが、ゲートボールは意外とハードなスポーツであった。しかも、妨害作戦まであって、試合の時以外は妨害もとっしょりの集まりだからソフトであるが、あちきだけ若いので気がついたらコートを縦横無尽に走る羽目になった。あ〜、もまいら鬼だ。

○さて、そんなこんなで仲良くなった時には、すでに盆踊りは終了しており、あちきの計画は二年がかりとなったのである。無論、夏休みになってから開始したので、二年がかりになる事も覚悟の上であったし、そのまま日曜日などにもゲートボールに参加する事にした。ぽくんぽくん。そして、翌年の初夏、あちきはおたっしゃの皆さんにお願いして、盆踊りの会の臨時盆踊り踊りにしてもらったのである。盆踊り踊りとは、言葉のとおり、盆踊りを踊るものである。盆踊り踊りたるもの、ポピュラーな盆踊りはそらで踊れねばならない。ラインナップは、
北海道音頭
町音頭
炭鉱節
東京音頭
大東京音頭
であり、この5曲を押さえればばっちりなのだ。何故ならば、おたっしゃはこの5曲以外の新しいものを覚えないからである。スバラスィ。ちなみに、踊りながら口ずさめればもう完璧である。

○そんなこんなで何とか二年目に我が町内おたっしゃに混じってやぐらの上で踊り倒した思い出の中の感想は、狭いというもので、しかもその後の数ヶ月を、町内のおばさまがたから「どうして上がれたのか?」という質問攻めにあったのでその後上りたいと言う気は無くなってしまった。みゅ〜るるる。ゲートボールは時間が合う時にはやってましたが。

○さて、先日久しぶりに盆踊りを除く羽目になって、ちょいと気になったのが町音頭。これは我が町専用踊りなのですが、歌詞の中に「丘の校舎のポプラが萌える」というくだりがあって、このポプラ、あちきが高学年になったと時に来た大きな台風でばっきり折れ、我が母校に突っ込むと言う事件があり(休日だったので怪我人は無し)、萌えるも何も、萌えられないという事実が。とはいえ歴史ある町音頭、折れちゃったポプラを知らない小学生がどんどん入学して卒業しても歌の中に生き続けるらしい。どっとはらい。

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