かすみ荘 - 雑文:放置はいけないと思いました
[もどりゅ]

283. 【暗黒密室突入事件】 (2003.12.10)



○身体の調子が悪いので、たっぷり睡眠をとろうと思い、ふらふらと寝室に向かった。お布団にもぐりこみしばしぼ〜っとしていると、変な匂いを感じて眠れないのである。にょ?何だ、何処からだ?少なくとも、おにょれのお布団がやっばーい事になっているわけでは無いらしい。匂いは何処からか漂ってくるのだ。

○あちきは視力が悪い。視力検査の表の一番上、あんなん見えないやついるのかよ、と疑問すら抱くようなあのでっかい丸の切り口がわからない。裸眼で左右いずれも0.03である。その分という訳ではないが、聴覚と嗅覚は人よりいい方らしいのだ。聴覚検査ではぶっちぎってよい結果を出して、感で答えているのでは無いか、などという疑念を病院の人に抱かせるほどであり、嗅覚についてはご近所のメニューをあてたり、お風呂の目立たないカビを察知してカビ取りハイターを振り回したり、デパートの食品売り場で試食の方向を言い当てたりしていたりもする。

○そんな訳だから、今日のゴミ回収のせいなのか、ご近所で何かあったのかと思いつつ、寝る事にした。・・・。・・・。・・・。寝られぬ。気になるのだ、匂うのだ。正確には匂うでなく臭うのである。もしかすると台所にゴミだししそこなった生ゴミでもあるのであろうか。にしても、生ゴミとは異なる匂いである。こんなかほりに包まれて寝る事など出来やしないので、元凶を発見し、屋内であれば処理をしなくてはいけないし、屋外であれば匂いの進入場所を発見したたねばならない。もきょっと身を起こし、ふらふらと家の中を彷徨う。

○実際は彷徨う、というほどではなかった。原因は寝室の隣の部屋であったからだ。旦那である某雑文書きの人の部屋である。雑文書きの人部屋だ。別に雑文書きの人の部屋にしたつもりは無いのだが、結婚した時にはすでに旦那自慢のプロジェクターとスクリーンが置いてあり、毎日の様に1時間以上部屋に篭り、ねっころがって毛布をかぶり、ハードディスクにとりだめしたアニメを鑑賞しているのである。プロジェクターという再生機器を使っている為、光が入らないように黒い遮光カーテンを使っている。雑文書きの人はあちきに一緒にアニメを見て欲しいらしく、結婚当初は毎回アニメ鑑賞を誘ってきていたが、最近はあきらめたらしい。だって最近のアニメ多作乱発のような気がして見ようと思わないし。同じアニメを面白いと感想を持った人友達が勧めてくる作品なら見られるかもなんだけれど、にょ。

○なので、アニメ部屋には滅多に足を踏み入れていなかった。大体入る理由が無いではないか。プロジェクターとスクリーンとオーディオ機器が置いてあるのであって、パソコンで音楽を聴いて、録画でないテレビで充分なあちきには用の無い部屋なのだ。しかし、そうやって雑文書きの人だけが使用している部屋は、あちきの知らない所で変化をしていたようだ。主に匂いが!

○確かに、雑文書きの人の使っているお布団からは、汗と皮脂が酸化した匂いが良くしてくるので、気になったときに除菌も出来る匂い消しスプレーを使っていたのだが、このアニメ部屋まで気を使っていなかった。ちょっと考えてみれば、匂って当たり前なのだ。毎日のように一定時間以上部屋に篭り、換気もせずに真っ暗にしていれば、匂いはこもるではないか。しかもだ、カーテンを開けた様子も無いようであるから、窓越しの日光消毒も行われない。むしろ、真っ黒の遮光カーテンは太陽熱を吸収し、部屋の温度を上げ、そこにこもった汗の湿気を温めてくれちゃっているのだ。最悪。

○ともかく、この部屋を何とかしないと、あちきの安眠が妨げられる訳である。勿論、部屋のドアを閉めて、もう知らないにょ〜ん、知らんぷいぷい〜。などと誤魔化す手もある。手もあるが、あちきの今着ていない季節はずれのお洋服を雑文書きの人がアニメ部屋に持ち込んでいたりもするので、このままでは暖かくなってから取り出したときにはお洋服に匂いが染み付いて香ばしい香りつき洋服が出来上がることもありえるので、換気をした方がいいに決まっている。

○除菌匂い消しスプレーを手に取り、新鮮な空気を吸ってから部屋に飛び込む。まるでテレビドラマの刑事ものだ。刑事ものだったら一緒に飛び込んでくれるタカないし、ユージが地元横浜にいたのであるが、これはドラマでなくただの昼下がりの異臭アニメ部屋である為、孤独な戦いになってしまう。呼吸を止めたまま、匂い消しスプレーを四方八方に噴射する。めくらめっぽうに噴射しているので、もしかすると精密機械に誤射してしまっているかもしれないが、それは不幸な事故である。それに喫煙者のパソコンハードにはニコチンの匂いが染み付くというではないか。ここの精密機械に匂いが染み付いているであれば、ぶっ壊れてもあちきのせいではない。それは臭気が悪いのである。精密機器を締め切りの湿度の高い部屋に置いておけば、遅かれ早かれぶっ壊れる訳であるからして、ここで壊れても部屋のせいにしてしまえるではないか。

○屁理屈で納得し、銃撃戦の気分を味わいつつまんべんなく消臭スプレーを噴射。部屋の窓にたどり着いて遮光カーテンを引いた。・・・。あちきの身体を思いっきり引いた。埃が溜まってて落ちて来たじゃないかっ!恐ろしい罠が張ってあるものである。雑文書きの人めぇ、秘密基地を目指しているのか?ばたばたと体をはたき、これでもかと言うほどカーテンにスプレー発射。窓を開けてぺしぺしとカーテンをはたく。みょ〜、こんなにしても匂うし。恐るべし、漢汗、漢皮脂、それともあれか、アニメを見て萌え萌えしている萌えエネルギーもみちみちと溢れていたのであろうか。

○とりあえず窓も開けたし、除菌も出来たはずなので、寝室のドアを閉じて後は自然の風に全てを任せる事にした。熟睡。

○さっぱりして起き上がり、寝室のドアを開ける。・・・。匂う。風を通していた事を忘れていた。ううう、2時間以上放って置いたのに、臭い。しくしくしくしく。精神的なものなのだろうか。う〜みゅ、やぱしそうではないっぽい。気のせいではないっぽい。うええええん。もう一度狂ったように消臭スプレー乱射。そうっとドアを閉めて今日はここまでにしてやる事にする。それにしても、部屋を封印状態にしていたのがいけなかったのか。みょ〜、みょ〜、みょ〜。また日を改めて、風を通さないとだめぽい。覚えておけ、あちきはこの部屋から匂いを消してやるんだああああああ!

〇雑文のTOPへ〇

前へ雑文のトップへ次へ