かすみ荘 - 父とわたくし:父と座禅
[もどりゅ]

ACT013:父と座禅(2001.02.09)


「これから毎日座禅を組む」

◇父は高らかに宣言した。そんなもん宣言されても仕方がないのである。むしろ迷惑であろう。世のお父さんには禁煙やら禁酒から禁麻雀やらといった、様々なものをやめちゃうぞ宣言をする方、マラソンやら水泳やら乾布摩擦(今時はやらないが)やらをやっちゃうぞ宣言をする方がいらっしゃる様だが、やるなりやめるなり本人が決めたら実行あるのみなのである。こと、しちゃうぞ、やめちゃうぞと宣言した場合、それを実行しない人の方が多い様に思うのだが。

◇早速、なまけものの悟り、なる本を購入してきた父である。これさえ読めば、どんななまけものでも悟れる、らしい。かすみ的には悟るという事は、別段難しい事ではないのではないかと思っている。今すぐにだってできちゃうかも知れない。おおざっぱで良いのならば。かすみのお給金が安くとも、その範囲内で楽しみを見付けて生活していけばいいのだ。人を妬むのではなく、自分はどうなのかと深く考え、森羅万象に目を向けて生活すれば、あらまあ、すでに悟りも近いのだ。(多分ね)

◇ま、それは置いておいて。なまけものの悟りによると、毎日座禅を組み、一日のよしないことを思い巡らせれば、なーんとなーく悟れちゃうんだそうな。何を悟るんだか知らないが、なーんとなくその人にとって大切な何かを悟れるらしい。という訳で、父の座禅が開始された。

◇どんなもんかと思って部屋を覗くと、暗がりの中、作務ゑを着た父が座禅を組んでいる。

すげぇ、怪しい。

◇何故かはわからないが、部屋のドアを開けて光源をとる事にしたらしく、室内の電気は消してしまっているのだ。

◇翌日より座禅の効能を延々語る父に、家族全員が辟易したのは言うまでもない。そののち、一ヶ月ほどで悟りを開いたと主張する父は、オリジナルの寝転び瞑想法なるものをあみだし、実践する日々である。って、見た目ただ寝てるだけやんかっ!

教訓:なまけものの悟りは気をつけないと本当のなまけものと変わらない。


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