かすみ荘 - 父とわたくし:父と暇な一日
[もどりゅ]

ACT027:父と暇な一日(2001.05.16)


◇ついに恐れていた事が起こった。本日父は1人寂しくほっぽり出されていた様なのだ。4月に入って日がな一日母にぺったり張付いて生活していた父なのだが、その母が配食という活動の為、しばし父を放って置いたのがいけなかったらしい。ひがな一日ぷらぷらしたのに飽きてしまったらしく、久方ぶりに我が家をじっくりと観察したらしいのだ。

◇そんなことをすれば、かすみが掃除をさぼっていたのが一目瞭然である。こりはまずい、非常にまずい。

◇過日にパソコンをパワーアップしてからこちら、激しく良くなった操作性をいい事に、狂ったようにお絵描きをしていたかすみだったりする。64メガが512メガになって、楽しくない筈がないのだよ。なもんだから、パソコン、ゲーム(ペルソナ)、パソコン、ペルソナ、パソコン、ペルソナ、ファイアーエンブレム、ペルソナ、ファイアーエンブレム、パソコン、ペルソナ、などと繰り返す日々を送っていた。昼間は仕事なので、夜の殆どが趣味に使われてしまうのは仕方が無い事なのだ。

◇なのだが、父にとっては仕方が無い事では済まなかったようで、ため息交じりに「約束を守れない人間は、人として落伍者ではないか」とか、「はいと言って聞かないのは、相手を軽んじている証拠である」とか、「折角静かに解ってもらおうとしているのに、聞いてないのは親を無視している事になる」とか言ってきたのであった。

ぽふぽふぽふぽふ。

◇かすみが説教されている間に、我が家のアイドルわんこ(父とかすみの。他の人は可愛いけどアイドルまでは言っていない)、ゆきちゃん3歳が入って来た。犬と言うものは状況を理解する、というがゆきちゃんは全く理解していない様であった。なぜなら、この緊迫した空気の中を割って入り、あまつさえかすみの前で後ろ足で立ち、抱っこしやがれのサイン(前足で人の膝の辺りを叩く)をかまして来ている。

◇父は、かすみの膝をぽふぽふと叩いている犬をしばし見つめた。

「今日はゆきに免じて許してやる。ちゃんと続きをやる様に」

◇何と、わんこの抱っこしてくれ願望を優先させる為に、説教を中断してのであった。後にはかすみの腕の中で満足そうにあくびをしている、でぶわんこ(小型犬くせに9.5キロ)が残されたのであった。

教訓:時に、娘の説教より犬を選ぶくらいおおらかであった方がいいらしい。


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