かすみ荘 - 父とわたくし:年寄りは結構自分の話が多いぞ。
[もどりゅ]

ACT060:父と手術準備(2002.04.09)


◇今年の初め、父が手術だ手術だと大騒ぎしていたにもかかわらず、未だに手術はされぬまま、桜まで散ってしまった今日この頃である。手術といっても、命に関わる器官では無いので放っておいても死にはしないのだけれどいい加減うっさい。さっさとバッサリやってもらえばいいのに、何やら色々と事情があって、手術は実行されていないのだそうな。バッサリいけ、バッサリ、鬼武者並に。

◇とはいえ、手術の為にちょっとした準備なども必要なのだそうで、毎日薬を飲んだり、悪い膝を暖めたりしている。

◇我が家で薬を多用しているのがkasumiで、ほぼ毎日、何かしらを飲んでいる。花粉症、アトピー、喘息の、アレルギーの遊園地と称されている事実もさる事ながら、胃下垂の為の消化吸収の悪さを補う為ビタミン類を、血液の比重の軽さを補う為ヘム鉄を、賢くなります様にと願いを込めてDHAを飲んでいる為だ。

◇そのkasumiに父から指令が下った。父は薬を飲むのをすぐ忘れてしまうので、kasumiに薬を飲んだか朝晩きいて欲しいというのだ。何やら将軍の御典医の様だ。「殿、本日のお薬はお飲みになりましたか?」「うむ、忘れておった。そち、白湯をもてい」「ははー」って、kasumiはドクロベエに指令を受けているドロンジョか。ドクロベエといえば滝口さんです。kasumiが会社の昼休みに、ぷらり旅のロケに遭遇して、思いっきり仕込みがあるのを目撃、大人になるってつまらないなぁと思ったり。いや、関係無いのですが。

◇そんなこんなで家庭内薬師としての地位を手に入れたkasumiですが、さらに話は一転する。

◇平日、家に帰宅すると父が小難しい顔をして言った。「kasumi、心臓と足、どっちが大切だと思う?」禅問答の様なものである。心臓と足といわれても何とも言えない。その背景も話さずに、訳の解らない質問をするのはどうかと思うぞ、父よ。

◇父の話を要約すると、父は実は心臓が弱い。過去に入院した事もあるのだ。で、足の手術をする前の精密検査で、?あんた心臓やばめ?という宣告を受けたそうな。で、心臓を守る為には決まった薬を毎日飲まねばならない。が、その薬を飲むと、足の手術は出来ない。別にいきなり心臓病で倒れる事も無いし、手術をしないと歩けなくなる訳でもない。さあ、どっちを選ぶの?という事らしいのだ。

◇「お父さん、毎日薬飲むの嫌いでしょ。足の手術をした方がいいと思う。だって、大好きな旅行に行くのに楽な方がいいもの」というkasumi。母、固まる。どうやら母は心臓の方が大切なのだな。「お父さんもそう思うんだよ」「でしょ」「私はちゃんと直した方がいいと思うんだけど・・・」うみゅう、意見の食い違いだねっ。「でもね、お父さん、もう老い先短いって自分で言ってるんだから、別にいまさら大して良くもなら無そうな心臓を直すより、趣味(旅行)に生きる足を直した方がいいと思う」「だろ、俺もそう思うんだ」

◇こうして、刹那的観点から呑気に話す父と娘に呆れたのか、母はそのまま立ち去っていった。ふっ、勝利なりよ。

◇という訳で、父、心臓をほかして趣味に生きる宣言。果たして手術は上手く行くのか?そして、父の運命は?次週、ガチンコ入院倶楽部。父、まさかの失踪?未曾有の恐怖が父を襲う。父の身に次々ととんでもない出来事が!

教訓:趣味に生きる、それは粋な事、らしい。


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