かすみ荘 - 父とわたくし:ともかく掃除が好きらしい
[もどりゅ]

ACT063:父と娘のケイオス(2002.05.22)


◇ついに、父が降臨したのだ。我がケイオス、我が憩いのオアシス、領土侵犯ではないか、領空侵犯ではないか、我、最後の一人になろうとも、決して祖国を踏みにじられたりはしないのだ。最後の一兵まで戦うのだ。

◇などと言えるはずも無いのだ。何故ならば、kasumiの部屋は父の家の中にあり、父の家は父の名義であるのだから、kasumiは居候人生な訳で、法律的にも父が「お前、もう俺の家に住まわせない、出てけ」と言われた場合、出て行かなくてはならない。うみゅう、親子と言えど、kasumiも成人し低収入(定収入だが金額的には低収入也)のある身なので、裁判になっても「家主がそう言うのだから君は一人で住みたまい」と言われるだけなのだ。

◇そんな訳で、あまりにもケイオスな惨憺たるkasumiの巣窟に、ついに父が侵入して来た。正確には、kasumiが外出している日に、前から気にしていたいなくなった弟の部屋がkasumiや母の荷物で埋まっているのが我慢出来なくなり、いくら言ってもそれが解消されないのでぶちキレ、廊下に物を放り出し、母の物はまぁともかくとして、kasumiの際限なく増える物という物を解消する為には、kasumiの部屋そのものをてこ入れせねばなるまいまいという結論になったとか。ま、確かに、部屋の容積からするとkasumi、物、持ちすぎ。

◇が、父の偉いところは過去に、kasumiには怒っても効果が無いと判断したので怒らずに冷静を保ち、そして父の愛すら感じさせる接し方で一緒に片付けをすると決めた事ではないだろうか。ので、kasumi、怒らりていません。怒ってもどうして良いか解らない娘には怒らない。というより、kasumi、もしかして子供以下か?

◇翌日、kasumiの部屋に乗り込んできた父は「先ずは本だ。本を徹底的にやっつける」と宣言。kasumiを廊下に待機させ、部屋に置いてある(父に言わせると床にほってある)本をぼんぼん廊下に出し始めた。それをkasumiが分類、要る本、要らない本(古本屋に売る)、売れそうも無い本(焼けたり折れたりしている)、に分類。延々と整理開始。ある程度溜まったら、要らない紙袋に移す。午後のなってから、父の運転する車で、最寄の古本屋に向かった。
 「だからな、kasumiは判断がつかないんだよ。どうしても後で要るかも、使うかも、着るかも、という気持ちに負けてしまうんだ」
 「はい」
 「思い切りのいい人間が入った方がいい結果を生む訳だな」
 「はい」
 「一度綺麗になってしまえば、次からは悩まなくて済むから、kasumi一人でも整理出来ると思うんだ」
 「はい」
笑顔である。にこにこなのだ。そりはそうであろう。kasumiの部屋からとりあえず発掘された本の総数500冊超え、ここまで本に埋もれると、一種爽やかな喜びに包まれるのではないか。本好き親子としては。
 「でもあれだなぁ、小さい古本屋が開けるくらい本が出て来たな」
 まだあります。(心の声)

◇その後、さらに本の整理は続き、捨てたくない本をkasumiの本棚と本用ケース内にぎりぎり収まるまでに蔵書の量を減らした頃、丁度夕飯の時間になっていのたでした。ちなみに、古本屋に持ち込んだ本、廃棄した本の総数1500冊超え(kasumi、父の独断と偏見による恐らくな数)、古本屋からの代金4万弱、古本屋の人に言われた言葉は「こんなにあるのでしたら、こちらから出向きましたのに」でした。嗚呼、kasumiの可愛い本たちよ、10年くらいかけて集めた蔵書の数々よ、君達は6畳弱の部屋にどうやって収納されていたのかしら〜?

◇本を整理した翌日、kasumiはお出かけをしたのだけれど、公平な父はそれをあっさり承諾。曰く、「遊ぶ時は遊ぶ、やる時はやる。人間けじめが大切だ。毎日張り詰めていたら体に良くない」との事。しかも、その日は子供の日だったので、わざわざ柏餅まで買ってくれていたのだった。

◇この、父、部屋に乗り込み事件はゴールデンウィークの出来事なのだけれど、これを書いているゴールデンウィーク明け、kasumiの部屋から出て来た要らないものは、大型ゴミ袋15個を超えていた。小動物の様に物を溜め込む習性のあるkasumiとしては腸が千切れる様な思いをしつつ、それをゴミ置き場に出しに行ったのは言うまでも無く、折角10年以上もかけて集めた服、くだらないチラシ、おばかさんなオブジェなどがみちみちと詰まったゴミ袋を背に出勤してきたのである。

◇が、ゴミを捨てるのを手伝ってくれた父が、異様に嬉しそうで「いやぁ、気分良いなぁ」とほざいていたのは微妙に引っかかるものがあるのだが、深くは考えない事にする。現在、kasumiのケイオスは半分弱ほど整理されたところに過ぎない。

教訓:自分の大切な家は自分で守るのが基本。


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