かすみ荘 - 父とわたくし:一緒に行った事はありません
[もどりゅ]

ACT067:父と落葉拾い(2002.06.12)


◇我が家の庭は父の努力の賜物により、じゃんぐるの様になっている。しかも、熱帯雨林などの積極的なジャングルではなく、狭い所に色々植えるものだから、場末のじゃんぐるの様になっている。場末のじゃんぐるがどんなじゃんぐるかはkasumiも書いていて解らないが、ともかく、何やら意味も無くうっそうとしてしまっているのだ。とはいえ、家を立て替えする前、もっと庭が広かった時、たくさんの樹木に手を出すのではなく、少しの種類の樹木を丹精こめて育てていた頃は、綺麗なバラやら、うんまい苺などが庭にあったのだが、最早、その面影は一切無い。

◇そんな自称グリーンフィンガー父であるが、庭の樹木は多量にある為、それを健康に保つ為には多量の肥料が必要になるのだ。また、健康の為には、ただの土ではいけないらしく、大量の腐葉土が必要らしい。父は良く言えば経済観念の発達した人、悪く言えば切り詰められる所は切り詰めまくるケチンボさんなので、何とかこの費用を安く上げたいとたくらんでいた。そして、その安く上げる方法が手に入るのであれば、多少の出費は構わないという、まさに趣味人といった検討を無料で資料が閲覧できる図書館で行っていたのです。

◇そこで、肥料を自分で作る!という方法を発見した父は、家庭用生ゴミから肥料作っちゃうぞポッドを購入。早速庭に設置したのでした。元々我が家は、生ゴミを庭に埋めるという、自然界有機分解、がんばれバクテリア君作戦を敢行していたので、こちらは問題なくスムーズに移行。それまでは一度生ゴミを捨てたら薄く土をかけるといった作業をしていたのだけれど、蓋開けて、投棄、蓋閉める、という作業になったのでした。それにより、肥料購入予算が削減でき、大喜びの父。肥料を作るよりも難しいと思われる腐葉土作成に手を伸ばした。

◇腐葉土、とは、字の如く葉っぱが自然に腐さったもので、よくカブトムシやクワガタを飼育する時などに使われるらしい。もともと、やつらの住処が密生した林や森であるからして、落葉樹の葉っぱはざくざくと地面に落ちる。この時、葉っぱが乾燥してしまうと、腐る前に乾いてしまうので、いけないらしい。そんな訳で、腐葉土を作る為のエリアを庭に作り、いざ、腐葉土の作成と相成ったのですが、父は大変な事に気づいたのだ。
 「葉っぱが足らん」

◇いくら我が家がじゃんぐる注意報だとはいえ、そんなにほこほこ葉っぱが落ちる事も無く、しばし父は悩んだ結果、一番大きなゴミ袋を抱えて、いぷさむ号に乗り込んだ。発進!いぷさむ号。と、Uターンしてくるいぷさむ号。父は車を降りて母に詰め寄った。
 「何処に行けば葉っぱ落ちてるかな?」
 「公園にあるんじゃない?」
 「何処の公園が良いかな」
 「何処だって良いでしょ」
 「一緒に着いて来てくれないか?」
 「嫌よ、恥ずかしい」
しばらく押し問答をして、やはりいつもの如くしつこく言われるのが面倒になった母を乗せていぷさむ号は発進した。

◇約2時間ののち、ぱんぱんに膨らんだゴミ袋5袋を持って両親が戻って来た。首尾は上々だったという。これに味をしめた父は、二月に一度くらい、落ち葉を拾いに出かけ始め、そのうち連れは母だけでなく、我が家のわんこ二匹も参加となったのです。

◇こうして、父の目論みは成功し、我が家の庭は常にふかふか腐葉土でいっぱいになったのですが、葉っぱを拾う時の父の執念は物凄いらしく、周囲も見ないでしゃがんでしゃかしゃかと移動し、キャッチボールをしている人、鬼ごっこをしている子供、犬の散歩をしている人、その他遊んでいる人、和んでいる人の間を抜けて行くのだそうな。しかも、自分は避けずに。

◇しかも、その時に竹箒を使っているので、しゃがんだ状態で竹箒を振りまわす事になり、一見すると異様な生物に見える事もあるという。勿論、一見ではなくじっくり見ても、充分怪しいのであるが。であるからして、kasumiが竹箒を短く切ってカスタマイズしてあげようかと申し出たところ、
 「いや、それだと普通に使えないだろ」
と断られた。竹箒を2本買うのは経済的に宜しくないらしい。そかな、そんなに高いものなのか、竹箒。

◇そんな訳で、港北ニュータウンで、竹箒を持ってしゃがんで高速移動している人がいたら、生温かい目で見守ってやって下さい。

教訓:竹箒一本でもわざわざ買うのは勿体無い。


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