かすみ荘 - 父とわたくし:種もお分けいたします。
[もどりゅ]

ACT070:父とヨーグルト(2003.01.06)


◇健康の為なら命も要らない。そんな父の現在の健康アイテムはヨーグルトである。勿論、今まで試していた健康アイテム、黒酢やらシソやらはちみつやらも食べていながら、新しくヨーグルトに手を出したのだ。今まで、買って食べていたヨーグルトを自分で増やす。そこに健康が見え隠れするのだ、と父は言っている。

◇kasumiも過去に何かの雑学本で読んだのであるが、ヨーグルトは醗酵乳製品であるので、この菌を増やす事により、ヨーグルトを増やす事が出来るという事は知っていた。ものの本によると、普通のヨーグルトに牛乳を入れれば、ヨーグルト菌(仮名)が増えて牛乳分もヨーグルトになるそうな。んでも、わざわざそんな事をしてまでヨーグルトを増やさなくても良いと思うのです。買ってくれば良いのです。ねえ。

◇ところが、父曰く「僕が今増やしているヨーグルトは、日本では発売されていないモロッコのヨーグルトだ」

◇モロッコである。何処だ、モロッコ。こういう時はネットで調べるのが早い。
 モロッコ〔morocco〕
 アフリカ北西端部の大西洋と地中海に面する立憲君主国。リン鉱石などの鉱物資源が豊富。1912年、フランス領とスペイン領に分割されたが、56年独立して統一。住民はベルベル人とアラブ人、イスラム教徒が多い。主要言語はアラビア語とベルベル語。首都ラバト。面積45万平方キロメートル。人口2632万(1992)。アラビア語名マグレブ。正称、モロッコ王国。
 大辞林第二版からの検索結果

◇むう、良く分からないけれど王様がいるらしい。ベルベル人というのが良く分からないが、それはkasumiの知識が乏しいからであろう。みゅ、地中海に面しているというくだりがおしゃれさんだ。そういえば、駄菓子でモロッコヨグールなる製品があるなり。あれは激美味なのだ。kasumiの妹ううちゃんは、モロッコヨグールを大人の箱買い(50個入り)をして、延々他べた後、この先数十年分のモロッコヨグール成分を採ったと言っておりまいた。その名前もモロッコにヨーグルトありき、という事でつけたのでしょうか。謎。にしても、どうやってそのモロッコのヨーグルトを手に入れたのかと聞けば「貰った。それ以上は内緒」という父も謎。

◇ともかく、父は大切にヨーグルトを増やしております。そんでもって、折角だからと美味しい牛乳で増やしているのです。で、増えたヨーグルトを一人で食べてればいいものの、
 「kasumi、ヨーグルト美味しいぞ、食べろ」
と、小分けにした容器を持って部屋の入り口に佇む。
 「んー。後で食べます」
 「折角お父さんが作ったのに」
いや、作ったも何も、ヨーグルトに牛乳を注いだだけではありませぬか、父よ。

◇さて、このヨーグルト。常温で醗酵させるせいなのか、糸を引くのである。通常売っているもったりとして、スプーンでさくっと杓えて、かき混ぜもすっと杓えるヨーグルトに慣れてしまっているkasumi達からすれば、かなり怪しい。しかも、父が絡んでいるのだ。そのびよんびよんと糸を引くヨーグルトを持って、にやりと微笑む父。そして、そのヨーグルトを持ってううちゃんを追いかけまわす父。kasumiは諦めて食べたので、既にターゲットからは外れている。食べた結論としては「美味くも不味くも無い。けど、喜んで食べたくは無い。

◇がちゃがちゃがちゃ。ついに、ヨーグルト片手にううちゃんの部屋のドアノブを回す父。が、必死に内側から抑えているらしいううちゃん。
 「パパ嫌いだー!」
 「何言ってるんだ。健康に良いんだぞ。とにかく、冷蔵庫に入れて置くから、後で食べろ、約束だぞ」
随分と勝手な約束である。さらにはわんこ達にまで食べさせる始末。

◇という訳で、現在の我が家には健康食品ヨーグルト、但し常温が異常繁殖している。糸を引くヨーグルト。何やらシュールなホラー映画の様な気もしないでもない。父の健康を願う心に意味も無く反応し、蠢きだすヨーグルト。

◇この季節、我が家に足をお運びいただければ、ご希望により生温か〜いヨーグルトにて歓待させていただきます。

教訓:健康の為は何かを犠牲にしても良い、かも知れない。


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