かすみ荘 - 父とわたくし:個人的には海老マンセー
[もどりゅ]

ACT075:父と海産物(2003.01.06)


◇正月である。2003年のお正月。kasumiが例によって例の如く、毎年恒例体調不良を展開していると、にこにこと笑顔で妙齢の娘の部屋のドアをごっちんごっちん叩き始めた。そして、今日は福袋の日〜、などと騒ぎながら、ドアを開けて覗き込んでくる。父よ、もしも娘がセクスィ着替え中だったらどうするおつもりですか?

◇お出かけを断り、しるしると布団に潜り込むkasumi。家族全員で行こうよ〜と始めは行っていた父も、お嫁さんと、孫が留守番と言う事であったので、kasumiを電話係に任命し、青い山脈を歌いながら出て行った。そして、電話を近くに置き、眠りについたkasumiの気持ちよい惰眠をもう一度破ったのも父であった。さらば青春を歌いながら、ごっちんごっちんkasumiの部屋のドアを叩く。
 「来てみろ、来てみろ、来てみろ」

◇だるい、というkasumiにまあ付き合えなどと訳のわからない事を言いながら、廊下と階段を振り返り振り返り、kasumiが付いてきているのを確認しつつ歩く父。そして、その顔は自慢げに輝いている。父よ、今の貴方は輝いています。そして、たくさんの福袋を前に、にんまりと笑う父。母、弟、ううちゃんは三人で福袋を開けつつ、誰のものにするか協議している。ちなみにお嫁さんは不良座りでぼけ〜っとしている。まとまりがありそうで全然無い家族の集まり・・・。

◇「じゃ〜ん」などと口でいいつつ、メロンの箱と苺の箱を取り出す。「果物福袋だ!」「ふ〜ん」「いくらだと思う?いくらだと思う?」くるくると回転し始める父。止まってください、危ないです。とりあえず5千円と答えると、にま〜っとちぇしゃ猫の様な微笑を浮かべ、「さ〜んぜ〜んえ〜ん。な〜瓜ちゃんv」父よ、孫である瓜ちゃんは家でよだれを垂らしながら、kasumiと戦っていましたが。さらに、本日のメインイベント、などといいつつ、白い発泡スチロールの容器を出した。「魚屋さんの福袋!」

◇白い発泡スチロールの箱が福袋に充当するかどうかはわからないが、今度はその箱をぽんぽんと叩きつつ、にやりと笑う。「これはいいぞ〜」といいつつ、思わせぶりに箱の蓋をずらして覗き込む父。勿論、kasumiには見えない様に細心の注意を払っている模様。だんだん面倒になってきたが、此処で適当にあしらうと凹んでしまうので、「見せてv」などと言ってみる。「どうしよっかな〜。でも、お父さん、皆に喜んでもらいたいもんな〜」としばらく出し惜しみをしたあと、ぱかっと蓋を取ると、カニが半分、車えびが5尾、ホタテのお刺身が1パック入っていた。「これで三千円!」ひとしきり誉めさせたあと、激しく微笑みながら、くるんくるん廻る父。何をかんがえているのやら、である。

◇さて、海老は自然解凍して塩焼きにしたのであるが、「こんなに美味しいなら、もっと買ってくればよかったなぁ」「海老、もっと食べたいなぁ」「海老のあたまは出汁になるなぁ」「海老はいいなぁ」などと連呼する父に、まだ食べていないカニの事を考えるとげっそりするkasumiである。きっと、同じ様な事を言うに違いない。そう思っていると、ふらふら〜っと近寄って来て囁いた。
 「kasumiはボーナスでたんだよな。お父さんボーナス無いんだよ。これ、デパートのチラシ。海老とカニの漁港からの取り寄せ便」
と、立派なカタログをぎゅっと握らせるのでした。

◇父よ、この六千円のパックに赤丸が入っているのは何故ですか?

教訓:中途半端な量の食べ物を食べると人はもっと欲しくなる。


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